本展のオンラインチケット(入館券・イベント券)につきましては、8月21日(金)午後1時の販売開始を予定しております。
2026年夏季展Ⅱとして、以下の2展を同時開催いたします
◆【本館2階】
《畠山コレクション展》 茶道具と銘をめぐる物語
◆【新館2階・新館地下1階】
《上田薫展》追悼1年 上田薫のスーパーリアリズム―ジャム、アイスクリーム、なま玉子
◇ 茶道具と銘をめぐる物語
長い年月を経て大切に守り伝えられてきた茶道具の逸品たち。茶人は、世界に一つしかない道具への尊敬と親愛の情を込めて、これらに「銘(めい)」を授けました。
「銘」とは、優れた茶道具に付けられた別名のことです。道具本体や保管用の箱に記されたその名は、茶道具を愛した人々の想いや美意識を現代へと伝える懸け橋となっています。
本展では、「なぜ、この銘が付いたのか」というテーマに焦点を当て、茶道具に秘められた物語を紐解きます。涼を感じる作品や秋を先取りする作品とあわせて、ぜひお楽しみください。本展が、茶道具を観て楽しむきっかけとなれば幸いです。
【本館・特別展示】
重要文化財《豊臣秀吉画像 伝 狩野山楽筆 近衛信尹賛》を特別展示いたします。
本作は、豊臣秀吉を描いた代表的な肖像画の一つとして知られる作品です。現在放送中の大河ドラマにより戦国時代への関心が高まるなか、この機会にぜひご覧ください。
◇追悼1年 上田薫のスーパーリアリズム―ジャム、アイスクリーム、なま玉子
~「究極の抽象」と「究極の写実」の鮮やかなリレー~
夏季の連続企画として、対極にある二つの表現方法を提示する展覧会をⅠ期・Ⅱ期で開催します。「抽象から写実へ」というテーマを通じて、現代アートの表現の豊かさを紹介いたします。
Ⅱ期では、現代日本を代表する洋画家・上田薫の没後1年を追悼した展覧会を開催いたします。上田が追及した「スーパーリアリズム」は、写真をキャンバスに投影し、なま玉子が落下する瞬間やスプーンですくったアイスクリームなど、肉眼では捉えきれない刹那を克明に描き出す超写実表現です。画面から溢れ出るみずみずしい色彩は、見る者に「本物より美しい」と感じさせる驚きと高揚感をもたらします。
本展では、初期の作品から代表作に加え、写実から離れ新境地を拓いた晩年まで60点超の作品を展示いたします。また、彼を支え続けた葉子夫人の温かなキルト作品も特別公開いたします。
杉本博司氏が基本設計を手掛けた新館にて、極限の技と人生の軌跡が響き合う空間をご堪能いただけますと幸いです。本館の茶の湯の精神に通じる「一期一会の時間」を過ごしに、ぜひ白金台の静謐な森へお越しください。
【略歴】
上田 薫(うえだ かおる)
1928(昭和3)年、東京府代々木に生まれる。美術史家・富永惣一との出会いを契機に画家を志し、東京藝術大学絵画科油画専攻に進学。1954(昭和29)年、同大学を卒業。1958(昭和33)年、南画廊において初個展を開催。一方で、1956(昭和31)年にはMGM社ポスター国際コンクールで国際大賞を受賞し、グラフィックデザイナーとしても活躍。その後、約10年間デザイン分野の仕事に専念した。1968年頃より絵画制作を再開。写真をキャンバスに投影して描く手法によって、代表作《なま玉子》等を制作し注目を集めた。その新たな写実表現は、同時期のスーパーリアリズムとも呼応するものとして高く評価された。茨城大学、山野美容芸術短期大学教授を歴任。2025(令和7)年9月26日逝去。享年96。
主催:荏原 畠山美術館
協力:名古屋画廊
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